バイクの歴史と世界市場

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 世界初のバイクは、フランスの発明家ルイ・ギヨーム・ペローが開発した、蒸気機関を動力とする二輪車です。


一方、ガソリンエンジンで駆動する二輪車を世界で初めて実用化したのは、ドイツのゴットリープ・ダイムラーで、1886年に実地走行を成功させました。彼は、現在のメルセデス・ベンツの親会社である「ダイムラー」の前身、「ダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト」の創業者でもあります。

ダイムラーが開発したバイクは**「リートワーゲン」**と呼ばれ、現在のバイクと同様に、ライダーの股下に内燃機関(エンジン)が搭載されていました。排気量は264cc、最高速度は約12km/h。タイヤはゴムではなく木製で、車体の両側には補助輪が取り付けられていました。

20世紀に入ると、『キング・オブ・モーターサイクル』と称されるハーレーダビッドソンが登場し、世界のバイク文化を牽引していきます。


日本のバイクの歴史

日本のバイク第1号は、**1909年に大阪で島津楢蔵(しまづ・ならぞう)が製作した、4ストローク・排気量400ccの「NS号」です。


本格的にバイクが普及したのは戦後で、1947年には
富士重工業(現・スバル)が、女性でも乗りやすいスクーター「ラビットS-1」**を開発。国産初のスクーターとして高い人気を集めました。

1949年には**本田技術研究所(ホンダ)が「ドリーム号」を発売。
一時期は200社以上のメーカーが存在しましたが、時代とともに淘汰が進み、1968年以降は
「ホンダ」「ヤマハ」「カワサキ」「スズキ」**の4大メーカーが市場を牽引する時代となりました。


世界市場シェア(2023年)

1位 Honda      (日本)17.58% 約2兆円
2位 Yamaha Motor   (日本)7.69% 約1兆2千億円
3位 Harley-Davidson  (欧米)3.51%
4位 Hero MotoCorp  (インド)2.69%
5位 Bajaj Auto    (インド)2.63%
6位 BMW Motorrad  (欧米)2.45%
7位 Suzuki      (日本)2.00% 約3,300億円
8位 TVS Motor    (インド)1.89%
9位 Pierer Mobility (欧米)1.84%
10位 Kawasaki     (日本)1.75% 約300億円

※ 日本の世界シェアは約29%、欧米は約8%、インドは約7%。
日本の4大メーカーは、世界市場において圧倒的な存在感を誇っています。


Hondaが世界に愛される理由

1958年に発売されたスーパーカブは、それまでのバイクとは大きく異なる革新的な存在でした。
スカートでも乗車できる設計、そしてクラッチ操作を不要としたペダル式ギアチェンジ。この2つの特徴により、誰でも扱いやすいバイクとして世界中に広まり、現在まで続く大ヒットモデルとなっています。


日本のバイク4大メーカー

ホンダ

完成度の高さに定評があり、耐久性・安全性に優れた万人向けのバイクが特徴。
代表車種:スーパーカブシリーズ(50〜125cc)、CBシリーズ

ヤマハ

デザイン性とハンドリング性能を重視。
斬新なモデルから定番モデルまで、幅広いデザイン展開が魅力。
代表車種:SR、ドラッグスター

スズキ

職人気質な技術集団が生み出す、高いコストパフォーマンスが強み。
性能・耐久性・乗り心地の三拍子が揃う。
代表車種:KATANA、GSXシリーズ

カワサキ

大型バイクに注力し、最高速・最大馬力を追求する“漢のバイク”。
マニア層からの支持が厚く、熱狂的なファンも多い。
代表車種:NINJA、Zシリーズ


人気の海外バイクメーカー

  • ハーレーダビッドソン:1903年創業。Vツインエンジンを象徴とするアメリカを代表するメーカー
  • ドゥカティ:L型2気筒エンジンが特徴。マン島TTレースでも優勝経験を持つイタリアメーカー
  • BMW:水平対向ボクサーエンジンを搭載し、高速巡航性能に優れたドイツメーカー
  • トライアンフ:戦時中は軍用としても使用され、信頼性の高いイギリスメーカー
  • KTM:オフロード分野で高い評価を受けるオーストリアのバイクメーカー

インドや中国メーカーも急速にシェアを伸ばしており、バイク業界は世界的に激戦区となっています。
国内市場が縮小する一方で、日本の4大メーカーの売上の約9割は海外市場によるものです。
特に途上国では、生活の足としてのバイク使用率が非常に高く、今後も世界市場の重要な鍵を握っています。